アメリカで急増する「リベンジ退職」とは
という見出しのネットニュースを目にしました。「リベンジ退職」とは、仕事ぶりを認めてもらえないとか、組織の文化になじめない、といった体験が引き金となる退職のことです。要するに、不満がたまっていることが原因で退職することを「リベンジ退職」と呼ぶようです。
この記事を一見したときに思ったのは「特に目新しい傾向ではないな」ということです。昔からそういう理由で退職する人はたくさんいました。ただ、それに対して「リベンジ退職」という名前を付けるというのは意味があることです。みんながなんとなく思っていることに、明確な名前を付けると意識が高まるのです。
かつて私が勤めていた会社の上司のひとりは、仕事ぶりがかなり厳しい人でした。部下に対する態度は、今ならパワハラのレッテルを貼られていたでしょう。彼の部下で辞めていった人は数知れず。しかしなぜか彼がその責任を問われることなく、むしろどんどん出世して役員にまで上り詰めました。
そんな彼はこんなことを言っていました。「なぜ社員が会社を辞めるのか?それは復讐なんだよ。上司としては、部下に辞められるのが一番困るから」
これぞまさに「リベンジ退職」でしょう。誰かが会社を辞めたとき、一番困るのは直属の上司でしょう。上司は退職者の仕事を棚卸して、誰かに引き継がなければなりません。現職者だけで引継ぎできなければ、新たに公認を雇う必要があります。また、退職者の上司はその上司から「指導は適切だったのか。上司としての適性がなかったのではないか」という疑いの目を向けられます。退職とは上司への最高の復讐なのです。
上司や職場への不満による退職を防ぐためには、不満が爆発する前に、小さな芽のうちに摘んでおくことです。対策の一つとして、定期的な1対1のミーティング(1on1ミーティング)が挙げられます。
不満の芽を摘む目的で1on1ミーティングをおこなう場合、内容よりも頻度が重要です。月1回60分ミーティングするよりも、週1回10分ミーティングした方が効果があります。
職場で何か不満を感じたとき、それを誰にも言わないと心の中に溜まっていきます。それが積み重なると、斜面を転がる雪だるまのように膨れ上がっていき、いつか爆発します。高い頻度で1on1ミーティングをおこない、些細なことでも話せるような関係を作れば、不満を抱いてもミーティングの場で発散されるので爆発のリスクが低減できるのです。