CDの栄枯盛衰

CD(コンパクトディスク)は、1982年に日本で発売が開始されました。当初は、レコードやカセットテープの方が主流でしたが、1980年代末頃からCDが急速に普及しました。90年代前半から中盤にかけて、CDの売上は急上昇しました。小室哲哉プロデュースの楽曲、ビジュアル系、その他いわゆるJ-POPのジャンルでミリオンセラーが多発しました。1997年には、シングル年間販売数がピークとなり、約1億6783万枚を売り上げました。1998年には、CD生産金額が約5879億となり、ピークを迎えました。

しかし、1999年以降はCDの売上が減少に転じます。違法コピーが横行したり、配信が普及してきたことが原因です。2009年ごろには、有料音楽配信本数がシングルCD枚数を上回りました。2010年代に入ると、音楽配信が本格的に普及し、CDの売上は激減します。2019年には、アルバムの売上が8896万枚となり、ピーク時の3分の1まで減ってしまいました。2020年以降は、横ばいから微減といった傾向です。

私も以前は好きなアーティストのCDを買っていました。しかし今になって考えてみると、CDというのはコスパはよくないですよね。当時、CDアルバムの値段はだいたい3000円程度。収録曲は10数曲くらいでした。1曲あたり200~300円といったところですね。一方でspotifyなどの大手音楽配信サービスを利用すると、月額約1000円、年間1万2千円で1億曲が聴き放題です。単価は比べるべくもありません。シングルCDになると、もっとコスパは悪くなります。メインの曲とカップリング曲の2曲で約1000円もします。

また、購入したCDの曲を外で聴くには、そのデータを別の媒体に移す必要がありました。ポータブルCDプレイヤーがあれば外でも聴けますが、今時そんな人はほぼいないでしょう。配信サービスを利用すれば、スマホをポチポチ操作するだけで聴きたい曲が聴けます。

CDはスペースの問題もあります。私の場合、ここ10年以上CDを購入していませんが、それ以前に購入したCDが200枚以上あります。段ボール1箱分です。私なんかよりもっとたくさんCDを保有している人もいるでしょう。そういう人たちは、保管スペースに頭を悩ませているのではないでしょうか。

このように、CDのデメリットをいろいろ書いてきましたが、CDにはいい面もあります。CD購入者にとって、ジャケットも商品の一部です。ネットを見ていて、たまたま昔よく聴いたCDのジャケットの画像を目にすると、一瞬で聴いていた当時のことが蘇ります。中に入っている歌詞カードや解説も重要です。新譜を買って、再生しながらアルバムの解説を読むのは至福の時間でした。配信だとそういった楽しみはなくなってしまいますね。

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