信号がない横断歩道で、歩行者が渡ろうとしていたら車は横断歩道の手前で停止する必要があると道路交通法に定められています。歩行者が渡ろうとしている横断歩道での一時停止率について、JAFは毎年調査をおこなっています。2024年の調査結果によると、停止率1位は長野県で87%、2位は石川県で81%、3位は岐阜県で75%、全国平均は53%という結果でした。ちなみに停止率最下位は北海道で、34%でした。JAFのサイトでは2016年まで遡って全国平均を確認できるのですが、2016年の停止率は7.6%しかありませんでした。
歩行者が渡ろうとしているのに、一時停止せず横断歩道を通過した場合、違反点数2点、普通車であれば9000円の反則金が課されます。歩行者が車に道を譲るようなそぶりを見せたので、車が先に通過したということもあるでしょう。しかし、そのような場合でも、警察の取り締まりを受けることがあります。車としては、歩行者が譲っているように見えても、あくまで停止して歩行者を先に渡らせるべきです。
譲ろうとする歩行者の気持ちもわかります。例えば、その1台に車がまったく来ていない場合。自分1人のために、わざわざ待ってもらうのも悪いと考えるのは自然なことです。その1台を先に通して、ゆっくり渡ろうと思う人も多いでしょう。
また、歩行者が車を信頼していないということもあり得ます。「あの車、なんか横断歩道前で停まりそうだけど、停まると見せかけて加速してきたらどうしよう…」と思って、車を先に行かせるパターンです。もちろん、横断歩道を渡っているときに車が無理に突っ込んできて歩行者をはねたら、100%車の方が悪くなります。しかし、歩行者としては車にはねられてケガをして、慰謝料・治療費をもらうよりも、そんなお金はいらないからケガをしたくないと考えるでしょう。ましてや、それで命を失ってしまったら「100%車が悪い。自分は悪くない」と主張することもできなくなります。
とはいえ、車が完全に停止したら、歩行者は遠慮せずに横断歩道を渡りましょう。「いや、どうぞお先に」なんてやる必要はないのです。「横断歩道の手前で車に停まってもらったら、会釈をして小走りで通過しないといけない。それが面倒なので車には先に行ってほしい」と考える人もいます。
停まっている車の運転手からしたら、会釈して小走りで渡ってほしいと思う人は少ないんじゃないでしょうか。少なくとも私はそんなことは思わないですね。会釈してもらえたら嬉しいですが、なくても「会釈くらいしろよ」なんて思いません。また、小走りしたところで短縮される待ち時間は1~2秒に過ぎません。その程度早く横断歩道を通過したところで、次の信号で止まるのですから、目的地に着く時間は同じなのです。