経済用語で「バブル」といえば、資産価格が本来の価値を超えて大幅に上昇している経済状態を意味します。世界で最初のバブルは、今から約400年前のネーデルランド連邦共和国(現在のオランダ)で発生したと言われています。
当時のオスマン帝国から、ネーデルランド連邦共和国にチューリップの球根が伝わりました。チューリップは、当時のヨーロッパに存在していた他の花にはない鮮烈な色味の花を咲かせます。結果として、チューリップはステータスシンボルとなり、誰もが欲しがるぜいたく品となったのです。
チューリップの球根はどんどん高値で取引されるようになりました。最盛期には、熟練した職人の年収10年分以上の価格がつくチューリップの球根もあったそうです。しかし、1637年にチューリップバブルは終焉を迎えます。突然価格が急落し、買い手がつかなくなった球根を抱えた人が多数発生したのでした。
なぜバブルが発生するのでしょうか。本来の価値が1億円の土地があるとします。この土地の所有者Aが、土地をBに1億2千万円で売りに出します。本来の価値の2割増しの価格です。Bはなぜ本来の価値以上の価格で購入するのでしょうか。それは、購入価格より高い価格(例えば1億5千万円)で買ってくれる人がいると信じているからです。
では、Bはなぜ土地を1億5千万円で購入する人がいると信じられるのでしょうか。それは、その購入者が、別の誰かに1億5千万円以上の価格で売れると信じている、と信じているからです。このようにして、バブルは膨れ上がっていきます。そして、何度もの転売を経てその土地を10億円で購入した人が、次の購入者が見つからず、途方に暮れます。これがバブルの崩壊です。
バブルというのは、「その資産が購入価格より高い価格で転売される」というサイクルが永遠に続くという前提のもとに成り立っているといえます。もちろん、現実社会においてその前提は成立しません。どこかでババをつかむ参加者が発生します。
ところが、ほとんどの人は自分がババをつかむ可能性はないと信じています。いつか必ず、誰かが売れない資産を抱えて大損することになるのですが、「自分はそんなヘマはしない」という根拠のない自信を持っているのです。そういう人たちが多数いるから、バブルが発生するのです。