「かたい」という形容詞には、「堅い」「固い」「硬い」という3種類の漢字を使うことができます。それぞれどのように使い分けるのがよいのでしょうか。文化審議会国語分科会の報告によると、以下のようになります。
【堅い】中身が詰まっていて強い。確かである。
堅い材木。堅い守り。合格は堅い。口が堅い。
【固い】結びつきが強い。揺るがない。
固い友情。団結が固い。固く信じる。
【硬い】外力に強い。こわばっている。
硬い石。硬い表現。硬い殻を破る。
また、「かたい」の対義語を考えると、「かたい」の適切な使い分けの助けになります。
【硬い】の対義語は【柔らかい】
【堅い】の対義語は【もろい】
【固い】の対義語は【ゆるい】
野菜や果物が「かたい」という場合、その対義語として「もろい」とか「ゆるい」という表現はそぐわないでしょう。したがって、「この果物はまだ熟してなくてかたい」という場合、「硬い」という漢字が適切であると考えられます。ただし、最も一般的に使われるのは「固い」であるという意見もあります。どのような場合でも、「固い」を使っておけばだいたい間違いにはならないという考え方です。確かに、「この果物は固い」という表記を見たとき、そんなにおかしいとは思わない人が多いのではないでしょうか。
ある調査によると、「ほどよい”かたさ”のイチゴ」という場合に、「固さ」を選んだ人は38.2%、「堅さ」を選んだ人は6.0%、「硬さ」を選んだ人は35.6%、「かたさ」という平仮名表記を選んだ人は20.2%という結果になりました。
私個人の印象でいうと、イチゴのかたさについて言及する場合は、「固い」とするのがしっくりくると感じます。「硬い」の場合は、生のじゃがいもを噛んだときくらいのかたさ、つまりかた過ぎるくらいの印象です。「堅い」はイチゴについて述べるときには、私は使いません。