思いつきの提案でかき回されないために

急に口出ししてくるタイプの上司というのは、どこの組織にもいるものです。ある程度まで仕事が進んだ段階で、それまでノータッチだった上司が急に突拍子もない指示を出してきて、大幅な変更を余儀なくされた経験がある人は多いのではないでしょうか。こうした急な指示を出す上司は、「自分の存在感を示したい」という気持ちが強いと考えられます。

管理職A氏は、あるプロジェクトにスーパーバイザーとして参加しています。A氏はプロジェクトに関する会議には出席していたものの、会議中は別のことを考えていたり、別の作業をしていました。

プロジェクトの定例会議に出席していたA氏は、たまには会議の内容を聞いてみるかと考えました。すると、プロジェクトがいつの間にかかなり進んでいることに気付きます。A氏は「私がほとんど関与してないのに、こんなに話が進んでいたのか」と焦りを覚えます。そして、その場で思いついたことを「ここはこうしたほうがいいんじゃないか」などと、あれこれ話し始めるのです。

A氏の発言を聞いたメンバーは戸惑います。A氏の提案を実行しようとすると、プロジェクトは大幅な軌道修正を余儀なくされます。「そんなこともっと早く言ってくれよ」とも思います。しかしプロジェクトマネージャーとしても、自分の上司でありスーパーバイザーとして参加しているA氏の意見を無下にするのも難しい。

これと似たような状況を経験した人は多いのではないでしょうか。突然思いつきで発言して現場を混乱させる管理職はどこにでもいるものです。彼らはおそらく、このような方法でしか存在感を示せないのでしょう。

思いつきの発言を防ぐために、「適切なポイントで直接確認を取る」という方法があります。A氏の例のように、プロジェクト会議に参加していながら、ほとんど何も聞いていないというケースもあり得ます。そのため、会議とは別に個別の相談をするといいでしょう。

会議の前に、「次の定例会ではこうした報告をしようと思います。何か問題はありそうでしょうか」といった感じで、10分程度の簡単な打ち合わせをするのです。そうすることで、「ここまでは共有してOKをもらった」という言質をとれます。また、事前に相談されたということで、相手の自尊心も満たされます。個別に相談するという時間的コストはかかりますが、ある程度話が進んでから急に軌道修正するよりはマシでしょう。

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