「もやしパス」という新手の手口

「セルフレジに”もやしパス”を通して荒稼ぎ」というタイトルのネットニュースを見ました。まず、「もやしパスってなんだ?」というのが最初の疑問。

セルフレジは、店員ではなく客が商品のバーコードをスキャンし、支払いまで済ませるシステムです。客に会計作業を任せることで、人件費削減につながります。それと引き換えに、窃盗のリスクは高まります。その手口は様々です。

商品のバーコード部分を隠しながら、スキャナーに通す仕草をするという手口があります。動きだけ見ていれば普通に会計をしているようですが、その商品の代金は計上されません。これを防ぐには、見ている店員がスキャナーを通す動作と同時に、「ピッ」という音がしているか確認する必要があります。

他には、商品を2つ同時にもって、ひとつだけしかスキャンしない「重ね打ち」という手口もあります。また、缶ビールの6缶パックなのに、缶のバーコードをスキャンする輩もいるそうです。これをやると、1缶のみの料金で6缶パックを持ち出すことになります。

そして「もやしパス」。まず、もやしを一定量購入します。購入後、自宅でもやしのバーコード部分を切り抜きます。次の来店時、商品のバーコードのうえにもやしのバーコードを重ねてスキャンするのです。そうすると、本来の商品の価格ではなく、数十円程度のもやしの価格が計上されます。その差額分、犯人が得をするというわけです。

よくこんなことを考えつくな、と思いました。確かにもやしパスを使えば、「スキャンの動作をしているのにピッという音がしない」ということもないので、店員の目を欺ける可能性が高まるでしょう。これを防ぐにはどうすればいいでしょうか。

まず、各レジの状況をリアルタイムで把握できるホストレジのようなものを用意して、店員がそれを監視します。そこでやたら低額の商品がスキャンされていたら、そのレジで不正が行われていないか注視する、という方法があります。ただし、このようなホストレジはすべての店舗で用意できるわけではありません。

あとは、店員が同じ場所からセルフレジを見守るのではなく、頻繁にセルフレジを巡回するという方法も考えられます。そこで怪しい動きを見つけたら、そのレジを注視します。この方法は、大半の善良な客にとっては不快かもしれません。

ヤフーニュースによると、もやしパスの手口で窃盗を繰り返してきた犯人が捕まりました。駆け付けた警察官がスマホを確認したところ、化粧品やヘアケア商品など300点以上をフリマサイトなどで転売していたそうです。

人件費節約の目的でセルフレジを導入したのに、それが原因で窃盗が増えてしまっては困りますね。その対策で監視の人員を増やしたのでは、何のためのセルフレジなのか・・・ということになってしまいます。

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