世の中には、意味がないと思われる仕事がたくさんあります。個人的に意味がないと思っているのは、社内会議のための綺麗な資料作りです。以前勤務していた会社でも、社内会議用資料作りのために何時間もかけている人をよく見かけました。
社内会議で自分が担当している業務の進捗と今後の展望を資料でまとめるとします。必要な情報をテキストのみでまとめると以下のようになります。
・業務〇〇の進捗
・サブ業務Aの進捗 80%
・サブ業務Bの進捗 50%
・サブ業務Cの進捗 60%
ほぼ予定通りに進んでいるが、サブ業務Bに関しては〇〇が原因で遅れが生じている。対策として〇〇を行うことで、2週間後には遅れを取り戻す予定である。
本来なら、上記のようにシンプルなテキストのみの資料でも問題ないはずなのです。しかし、組織によっては上記のような資料を会議に持ってくると「手抜き」とか「真面目に仕事してない」といった評価が下されます。
情報が誤っていたり、必要な情報が抜けていたりしたら、それは手抜きと言わざるを得ません。しかし、会議で必要とされる情報が漏れなく盛り込まれているのであれば、資料としては合格なのです。
テキストのみのシンプルな資料が手抜きと評価される組織では、見栄えをよくするだけの作業に時間を割く必要があります。テキストのみなら10分で作れる資料なのに、見栄えをよくするために1時間以上かかることもあります。
スペースを埋めるため、また賢そうな雰囲気を出すためにしばしばグラフが用いられます。私が勤務していた会社では、グラフに関しては、エクセルで作ったものを画像としてスライド資料に貼り付けることはイマイチとされていました。スライドについているグラフ作成機能を使った方が、見栄えがよかったのでそちらの方法が好まれました。時間がないといった理由でエクセルのグラフを貼り付けた資料を出す場合、「エクセルをそのまま貼り付けた形で申し訳ないんですが・・・」といった前置きをいう人もいました。
Amazonの会議では、パワーポイントの使用は禁止されています。代わりにテキストベースの資料が使われます。資料は箇条書きのみの構成ではなく、名詞や動詞がある文章で成り立っています。図表をふんだんに使ったパワーポイント資料は、ざっと流し読みをしてわかったような気になります。しかし、文章のみの資料はしっかり読み込まなければ理解できません。Amazonでは、文章のみの資料を使うことで、全員が真剣に資料を読むことを促し、活発な議論につなげているのです。