アップルの盗聴疑惑

iPhoneにはSiriという音声認識機能が搭載されています。Siriに質問をすると、その内容に応じて様々な回答が返ってきます。「日本で一番高い山は?」といった一般的な質問から、天気・交通情報・株価情報などに関する質問にも答えてくれます。

読売新聞オンラインの記事によると、Siriが利用者の会話を無断で録音し、プライバシーを侵害したとして訴えられたそうです。アップル社は利用者に約150億円の和解金を払うことで合意しました。

和解の対象となるのは、2014年9月から2024年12月までの間に、Siriを搭載したiPhoneなどの端末を所有したアメリカ在住の利用者です。和解が成立すると、端末1台あたり最大で約3100円の和解金を受け取れるそうです。

アップル社は、録音された音声データを委託業者に送信し、内容を分析していたといいます。会話の精度向上が目的で、不正利用はなかったと主張しています。

この類の機能において、「機能向上のため操作内容を個人が特定されない形で記録しています」とあらかじめ断りがあるケースをよく目にします。Siriも最初からそうしておけば「無断録音」という形にはならず、今回のような多額な賠償金を払わずに済んだのではないでしょうか。

そんなことに頭が回らないほど、アップル社が間抜けだとは思えません。賠償金を払うリスクを冒してでも、無断で録音するメリットがあったのではと勘ぐってしまいます。例えば、個人の会話内容を分析すれば、その人が何を欲しているか推測が容易になります。そこでその人にふさわしい広告を送ると、広告の商品が購入される確率も上がるでしょう。ただし、アップル社は入手した音声データをターゲット広告に利用したことは否定しています。

今の時代、Siriに限らず個人情報を無断で入手しようと思えば簡単にできてしまいます。スマホやパソコンの中身など、メーカーがやろうと思えばいつでも知ることができるでしょう。利用者としては、そういうことをしないでくれと祈ることしかできません。

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