今回はNetflix配信作品『地面師たち』の感想を書きます。この作品は今年の7月25日に配信が開始されて、たちまち大ヒットになりました。私は最近Netflixに加入して『地面師たち』を観ました。非常にスリリングな作品で、各所で絶賛されている理由がわかりました。
ここからはストーリーの核心部分にも触れていくので、これから観ようと思っている人はご遠慮ください。また、観たことがない人は読んでも意味がわからない部分が多いと思います。あらかじめご了承ください。
盛り上がるところでしっかり盛り上がるのが良かったと思います。石洋による本人面談の日に想定外のトラブルで本物の尼さんが戻ってくることになり、それまでに寺を後にしなければならない。案内を開始したとたんにタクシーが止まったが、尼さんではなく一般客。ついに尼さんが戻ってきたと同時に間一髪扉を閉める。この辺りは王道の展開ですが、私は王道大好きです。変に王道を外すと失敗するリスクが高まる気がします。次の展開が予想できるのですが、やっぱりハラハラします。
ここからはちょっとツッコミたいところ、疑問に思ったところを書いていきます。まず前提として、私はこの作品は非常に面白いと思っています。そのうえでちょっと気になった点を書くというものです。決して作品にケチをつけたいという趣旨ではないのでご了承ください。
主人公の拓海は顔に特殊メイクで火傷痕まで作ってホストクラブに潜入します。そこでナンバーワンホストの楓に取り入り、楓の弱みを握ります。そうして楓に入れ込んでいる地主の尼さんを、楓を通して旅行に連れ出そうと画策します。
ただ、ここまでの策略は、わざわざ拓海がホストクラブに潜入しなくてもできたのではないでしょうか。楓を尾行するだけでも同じ結果が得られたはずです。拓海が尼さんとああいう関係になるためには潜入が必須だと思いますが、石洋との交渉の場にも出ている拓海にとってそれはリスクの大きい行為でしょう。そのリスクを冒す必要性があったのか疑問です。
拓海、後藤、麗子は公共の場で機密情報をベラベラしゃべり過ぎではないでしょうか。拓海と後藤は石洋との交渉前に、交渉の場であるアビルホールディングスのビルの向かいにあるカフェに入ります。あえて遅れて現地入りすることで相手をじらして主導権を握るのが目的です。
しかし、アビルのビルのすぐそばで時間を潰すのは危険ではないでしょうか。今回の契約の関係者がいる可能性がありますからね。それなのに、ふたりはカフェで機密情報をベラベラ話してしまいます。おかげでたまたますぐ近くの席に座っていた下村刑事に重要なヒントを与えることになりました。
また、拓海、後藤、麗子の3人が石洋との本人面談に臨むときは、ホテルの廊下で機密情報をベラベラ話していました。このホテルのロビーで面談をするのですから、これは非常に危険な行為です。
倉持刑事が最後まで生きていたのは謎です。事件の核心に迫っていた下村刑事が粛清されたことを考えると、倉持もだいぶ早い段階で粛清されていてもおかしくありません。倉持は拓海の車に何度も発信機を仕掛けています。しかもそこはハリソンのアジトの駐車場です。ハリソンであれば、その動きを察知して倉持を消してしかるべきでしょう。ハリソンは当然察知していたが、何らかの理由で泳がせていたと解釈するしかありません。
ハリソンのアジトでメンバーを集めてミーティングをするシーンが何度か出てきましたが、部屋が暗すぎではないでしょうか。あれでは書類が見づらいと思います。この作品に限らず、悪の組織がミーティングをしている部屋はだいたい暗いですよね。
刑事ドラマで、警察庁の幹部が集まる会議もだいたい暗い部屋でやっています。書類どころかお互いの顔すら見えづらいレベルで暗いこともあります。「ちょっと暗くないですか?」というタイミングを、全員が失ってしまったんでしょうね。おそらく会議が終わった後で「暗くなかったですか?」「ですね」「今度同じことがあったらいいましょうか」みたいな会話があったに違いありません。
いろいろ書きましたが、この作品は非常に面白いです。それは改めて言っておきます。