想定外の出来事に対処する方法

人前でプレゼンテーションや何らかのパフォーマンスをするとき、すべてが想定通りにうまくいくとは限りません。想定外の出来事が起きたとしても、その後の対応次第では成功を収めることができます。大事なのは、あらゆる可能性を想定して準備しておくことです。

アマチュアが漫才に挑戦したとき、ネタを忘れて立ち尽くしてしまうことがあります。プロの芸人も、たまにはネタを忘れたり飛ばしたりします。プロがアマチュアと違うのは、その後の対応です。

A→B→Cという構成の台本なのに、Aの後Bを飛ばしてCの台詞を言ってしまったとします。プロの芸人は「こいつネタを飛ばしたな」と察して、うまくつながるようにその場で修正します。台本上では相手の台詞なのに相手が話そうとしないときは、台詞が出てくるのを待つか、自分が話してうまくつなげるか瞬時に判断します。

お笑い番組で芸人がネタをやった後のトークで「こいつネタを飛ばしたんですよ」と裏話をすることがあります。しかし私を含めて多くの視聴者は、ネタを飛ばしたことに気付いていません。最初からそういう台本だったと思わせているのです。

マジシャンのスティーブ・コーエンがコロラド州のアスペンでマジックを演じたときの話です。コーエンは青いハンカチを赤に変えるトリックをする予定でした。観客にはコーエンが持っているのは青いハンカチだけのように見えますが、実際には赤いハンカチも手の中に隠していました。

ところが、端の席の観客に隠し持った赤いハンカチを見られてしまいました。ハンカチを隠していると指摘されたコーエンは、とっさにシナリオを書き換えました。わざとハンカチを見せたかのようにふるまったのです。

「もちろん、ここにはハンカチが2枚あります。2枚だとちょっと大変なんですよ。両方とも消すのがね」と言って、2枚のハンカチを消してしまいました。観客は皆、最初からそういうシナリオだったと思ったことでしょう。

想定外の出来事にうまく対応するには、前もって準備しておく必要があります。準備をしっかりしておけば、動揺せずに冷静に軌道修正ができます。

仮にまったく準備していないトラブルに遭遇しても、動揺を見せないようにしましょう。スピーチ、プレゼン、その他人前でパフォーマンスを行うとき、演者が動揺していると観客に思われたら、伝えたいことが伝わらなくなります。「この人動揺しているけど大丈夫だろうか」という心配が先に立って、パフォーマンスなんて頭に入らなくなるのです。

動揺しそうになったら「別に失敗しても命まで取られることはない。目の前にいる人たちだって、今日寝る前には今日の出来事なんてすっかり忘れてる」と思って平静を取り戻しましょう。

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