定期的にいろいろなものが品不足になります。4年前はマスクやトイレットペーパーが不足しました。50枚入りのマスクが数千円で売られていたこともありました。そして今は各所で米不足が起きているようです。私がよく通っているドラッグストアでは、数週間前からお米コーナーに米が並んでいないことが増えました。今週になるとお米コーナー自体がなくなって、別の商品が置かれていました。
マスクとトイレットペーパーでは、品不足になる要因が異なります。コロナ前は、常時マスクをしている人は少数派でした。コロナが猛威をふるいだしてからは、それまでマスクをする習慣がなかった人もマスクをするようになりました。その結果、国内におけるマスクの消費量が大幅に増えました。そこでメーカーは需要に応えるためにマスクの生産量を増やしました。
一方でトイレットペーパーはどうでしょうか。まず「トイレットペーパーが店頭からなくなる」というデマが拡散されました。それに対して「店頭からなくなることはない」という反論も拡散されました。デマを信じた人はトイレットペーパーを確保するために店に駆け込みました。デマを信じなかった人も「自分はデマだとわかっているが、デマを信じた人のせいで品不足が発生するかもしれない」と思って店に駆け込む人がいました。さらにメディアで「ご覧ください。店内のトイレットペーパーコーナーの棚は空っぽです!」といった映像が流されたことが、品不足に拍車をかけます。
マスクと違って、トイレットペーパーの消費量は大きく変わることはありません。当時、トイレットペーパーを買いだめした人も、日々の消費量が増えたということはなかったでしょう。むしろ品薄だから消費量が減ったかもしれません。普段なら1か月に1回のペースで買っていたものを、半年分まとめて買ったに過ぎないのです。
こういった事情から、トイレットペーパーが品薄になったからといってメーカーは生産を増やすわけにはいきません。実際の消費量が増えたわけではないので、生産を増やしたところで余らせるだけなのです。消費量が大きく増えたマスクとはそこが違うところです。
では米はどうでしょうか。消費量の観点でいえば、トイレットペーパーほど安定はしていないがマスクほど激しく変動はしないと考えられます。米は小麦等、米以外の主食の動向や消費者の食習慣の変化によって消費量が変動します。ただ、マスクのように「急に消費量が何倍にもなった」といったことはあり得ないでしょう。
一般消費者の目線から見ると、米が高くなったとか米が店に並ばなくなったという実感はあります。しかし外食店では少し様子が異なるようです。多くの外食チェーン店では、必要な量は年度末までに確保しているので、窮迫しているような状況ではないそうです。
ただ小さな個人店はどうなんでしょうか。先週、たまに通う定食屋に行って煮魚定食を頼んだのですが、白飯が少なくて驚きました。前に食べたときと比べて3割くらい減った感じがします。仏壇のお供えくらいの少量の米をちびちび食べていきましたが、濃い味付けの煮魚だったのでもっと米がほしいと思いました。
政府は「新米は9月までに年間出荷量の4割程度が出回り品薄は順次、回復していく」という見解を発表しました。お米大好き勢としては早く回復してほしいと願っています。