たった一人の最初の評価で最終評価も決まってしまう

様々な記事が掲載され、ユーザーは自由にコメントを投稿できるニュースサイトがあります。コメントに対して高評価または低評価が付くと、記事のランキングが上下する仕組みです。

このニュースサイトを用いてある実験が行われました。実験者はランダムにいくつかのコメントを選び、最初の評価として高評価を付けました。この後は何千人ものユーザーがコメントを評価することになります。最初に付けられたたった1票の高評価はどれくらい影響を及ぼすのでしょうか。

最初にこの高評価を見たユーザーは、高評価を付ける確率が通常より32%高くなりました。また5か月経過後、ランダムに最初の高評価を付けられたコメントは、それ以外のコメントよりも評価が25%高くなったのです。

最初の評価は最終的な人気に大きな影響を及ぼすということがわかりました。これはウェブサイトだけの話にとどまりません。例えばAかBかを決める会議があるとします。もしあなたがAに決まってほしいと思うならば、誰よりも先に発言してAを支持する意見を表明するべきです。先の実験で見てきたように、他の人もAの支持に回る可能性が高まります。

他の人の意見を聞いてから自分の意見を言おうとしていたら、最初にBを支持する意見が出てきてしまうかもしれません。そうなると、他の人もBの支持に回ってしまう可能性が高くなります。そうなってからあなたがAを主張しても手遅れになってしまいます。

AかBかを決める場において、最初から絶対Aがいいと思っている人と、最初から絶対Bがいいと思っている人がいます。それ以外の人は、その場の議論の流れ次第でどちらの支持に回るか決めることになります。

そういった浮動票をつかむには最初が肝心なのです。最初にAを支持する意見を強めに主張すれば、A派の人は後に続きやすくなります。A支持の意見が2,3人続けば、その場は「Aで決まり」という空気になるでしょう。

もしあなたが自己主張が苦手であれば、その場で強い影響力を持っていそうな人に「最初にAを支持する発言をしてください」と依頼してもいいでしょう。あなたが発言するよりも効果があるかもしれません。

小学生の頃、プールの授業で全員が同じ方向にグルグル歩いて水流を作った経験はないでしょうか。あれと同じで、一度集団による流れができれば一人、あるいは数人でその流れに逆らうことは困難です。自分の意図とは異なる流れができてから頑張るのではなく、最初に自分の意図通りの流れを作ることに力を注ぐのが効率的です。

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