以前住んでいたアパートの近くに個人でやっている文房具屋がありました。店内は狭く、品ぞろえは豊富とはいえません。いつ通りかかっても客が入っているところを見たことがありません。「どうやって生計を立てているんだろう」と不思議に思っていました。当時はすでにネット通販で文具を安く買えましたし、コンビニでも文具が買える時代です。どういった層がわざわざ個人商店で定価の文房具を買うのだろうかと。
この文房具屋に限らず、商売が成り立つのか疑問を持たざるを得ないような店はたくさんあります。そういった店が潰れない理由はいくつか考えられます。
ひとつは不動産収入。店のオーナーが、店の入っているビルのオーナーでもあるというパターンです。この場合、メインの収入源は店の売上ではなく、他の階に入っているテナントや住人から入る家賃です。元々1階が店舗で2階が住居のような形でやっていたところに、不動産屋がやってきてビルを建てさせたといったケースが多いようです。
もうひとつは、法人・団体客からの収入がメインというパターンです。文房具屋であれば、近隣の学校等と契約を結んで学校の文具供給を一手に引き受けているといったケースが考えられます。
もうひとつ「どうやって成り立っているんだろう」と疑問に思っている商売があります。Amazonなどの通販のことです。「マイプロテイン」というプロテインを例にとって話をしましょう。
マイプロテインはイギリスのサプリメーカーで、プロテインも販売しています。プロテイン1kgであれば、定価は6,300円くらいなのですが、様々な割引が適用されます。割引率にもよりますが、実際は3,000~3,500円程度で購入できます。これはマイプロテイン直販の価格です。
マイプロテインはAmazonで買うこともできます。Amazonではマイプロテインを仕入れて販売する、いわゆる転売業者が複数います。Amazonでの価格は1kg3,500円~4,500円程度です。つまり、Amazonでは直販より割高になっています。
ここで改めて認識してほしいのは、マイプロテインはメーカー直販で買えるということです。売り切れで買えないわけではないし、直販で買うのに大きなハードルがあるわけではありません。それなのに、わざわざAmazonで割高な金額を払って買う人がいるのが不思議です。
こういったことはサプリメント以外の品物でもよく見かけます。メーカーから買った方が安いし、買うときの手間は大差ないはずなのに、Amazonにて割高料金で販売されている商品がたくさんあります。それが商売として成り立っているということなのでしょう。
品切れしているわけでもない割高な転売商品を買う人は、恐らくネットに疎い人だと考えられます。買いたいものがあって、検索したらAmazonで売っていることがわかった。直販で安く買えることは知らないし、そこまで調べるつもりもないので目についたAmazonで購入する。そんなところではないでしょうか。
世の中、いろんな方法で儲けることができるようです。