グーグルマップの不当な投稿を巡る話

最近「グーグルマップの不当な口コミ投稿で権利を侵害された」として医師らがグーグルを提訴したというニュースがありました。

多くの方が知っていると思いますが、グーグルマップには店舗・施設・場所等について個人の感想を投稿したり、星の数で評価したりする機能があります。今回グーグルを提訴した原告によると、グーグルマップの投稿で「事実と異なる内容や、理由を付けない最低評価といった投稿が繰り返され、削除を依頼しても対応してもらえない」ということです。

具体的な内容としては「門前払いされた」や「検査できない」などと書き込まれ、星の数で示す評価も5段階のうち最低評価をつけられたとのことです。原告側の医師は投稿内容や日時などから、投稿をした患者を推測しました。医師によると、専門外の症状だったため別の医療機関を紹介したり、不必要な検査を求められて断ったりした患者による不当な投稿ではないかとのことです。

医師はグーグルに対して削除を依頼しましたが「投稿者と話し合って削除してもらうか、裁判で削除命令を出してもう必要がある」との返答でした。

この問題の背景として「グーグルの口コミの影響が大きい」ということがあります。どの店舗やクリニックに行くか検討する際、今は皆ネットで検索します。「地域名 歯医者」という検索ワードで、Google Chromeを使って検索すればその地域の歯医者がずらりと表示されます。そこには5段階の平均評価点と評価数が表示されています。私たちはその内容を見てどこにするか決めるように誘導されています。そこにどのような評判が書き込まれるかで店舗等の収益が大きく左右される可能性があるのです。

明らかに虚偽の悪評を書き込まれた場合、名誉棄損や偽計業務妨害等に該当する可能性があります。この場合は、訴えれば投稿の削除命令が下りる可能性が高いですし、一定の損害賠償も請求できるでしょう。しかしそういった悪評を見た時点で「ひどい話だ!」と無条件で信じ込む人が一定数存在します。たとえ投稿が削除されたとしても、失われた信用を完全に取り戻すことは困難です。実際には、裁判にかかる手間や費用を考えて不本意ながら放置しているケースも多々あると思います。

グーグルのアカウントを持っているユーザーは、口コミを投稿するだけでなく店舗の営業情報を編集することもできます。店舗の住所・定休日・営業時間等の修正をグーグルに申請して、承認されれば店舗情報が書き換えられます。

店舗スタッフが気付かないうちに、店舗情報が変更されてしまっているということもあり得ます。実際にアメリカでは、ライバル店への妨害目的で嘘の営業情報を書き込むということが横行しているようです。

店舗側から何らかの申請をすれば、部外者から勝手に書き換えられることはなくなるらしいです。「らしいです」というのは、私が少し検索した結果によるとそのように解釈できたという意味です。

それにしても、自分の店なのにその情報を他人が書き換えられて、それを防ぐには店側から申請が必要というのはなんだか理不尽な話ではないでしょうか。

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