ダイヤモンドオンラインで、「大人の言い換え検定」という記事を読みました。どんな言い方をすれば、相手の気分を害さずに真意を伝えられるかをクイズ形式で学べる記事です。クイズの内容は以下の通りです。
上司から「Aさんに連絡しておいて」と指示を受けた。チームを組んでいるBさんには連絡しなくていいのかと思っていたら、数日後に「AさんとBさんに連絡してくれたよね」と念押しされた。どう答える?
(A) 申し訳ありません。私の確認不足でした。連絡したのはAさんだけです。
(B) Bさんのことは伺っていなかったので、Aさんにしか連絡していません。
(C) はい。連絡いたしました。(と答えたうえで急いでBさんにも連絡する)
※10/21 13:02配信 ダイヤモンドオンラインの記事より一部抜粋
記事によると、正解はAです。謝りつつ「確認不足でした」という言葉で、暗に「聞いていない」と主張しているのがポイントです。指示待ちのスタンスを恥じないBは評価を下げるし、嘘で取り繕うCは論外とされています。
決められた字数内でまとめるためにシンプルな回答になっているのでしょうが、現実にはAの対応でうまくいくとは限りません。私なら、場合に分けて対応を考えます。
まず、上司がうっかり連絡先としてBさんの指定を忘れてしまった場合です。この場合「申し訳ありません。私の確認不足でした」と言っても、「連絡先としてBさんは含まれてなかったですよね?」というメッセージは伝わらないでしょう。
「AさんとBさんに連絡してくれたよね」と言っているということは、上司は「AさんとBさんに連絡するように依頼した」と認識していると考えられます。そんな状況で部下が「私の確認不足でした」と言っても、上司はその部分についてはスルーして「あいつBさんへの連絡が抜けてたんだ。しょうがない奴だな」と思われて終わりです。
「指示通り、Aさんだけに連絡しています」という回答は、引用元の記事では不正解とされていますが、状況によってはアリだと思います。具体的に言うと、上司が誤りを指摘されて、素直に認められるタイプであれば、アリだと思います。
一方で、上司が誤りを指摘されたら逆切れしたり、指摘した部下の評価を下げるタイプであれば、指摘するのはやめた方がいいでしょう。このタイプの上司は数多く存在します。あなたが誤りを指摘したときに、上司が「ああ、そうだったね。悪かった」と言っても油断はできません。後で「恥をかかせやがって」と逆恨みされて、冷遇されるというのはよくあることです。したがって、逆切れタイプの上司の場合は、素直に謝ってダメージを最小限に抑えるのがベターでしょう。
次に、上司のうっかりではなく、わざと連絡先にBさんを指定しなかった場合を考えてみましょう。「そんなことあるの?」と思う人もいるかもしれませんが、こういった上司は少数ではありますが存在します。ところどころに罠のある指示を飛ばして、部下を嵌めようとする人間がいるのです。
もし上司がそのタイプだったら、「私の確認不足でした」と言えば、狙い通り部下は評価を下げられます。また、「Bさんのことは聞いていなかった」という対応はさらにマイナスの結果を生みます。「あいつは指示をちゃんと遂行できないうえに、その責任を上司に転嫁する人間だ」という評価を下されます。この場合は、「確認不足でした」といった余計なことは言わず、「Bさんには連絡できておりませんでした。申し訳ありません」と全面降伏するしかないでしょう。
指示内容の不足が上司うっかりによるものでも、わざとでも、「AさんとBさんに連絡してくれたよね?」と言われた時点で部下は圧倒的に不利な状況に陥っています。本来は、こうなる前に手を打っておくべきだったのです。
上司に指示された後で、「先ほどAさんに連絡するように指示されましたが、同じチームのBさんにも指示した方がいいでしょうか」と確認するのが最善の策でしょう。できれば口頭ではなく、メールや社内チャットなど、証拠が残るツールを使うのが望ましいです。
上司のうっかりでBさんの指定が漏れていたのであれば、「Bさんにもお願いします」と返ってくるでしょう。また、わざとだったとすれば、上司は「チッ・・・嵌められなかったか」と思いつつ、「Bさんにもお願いします」と返信するでしょう。
組織で働いていると、どこに罠が潜んでいるかわかりません。油断せずに、必要に応じて確認を取りながら生き抜いていきましょう。