賃貸物件の更新料って何のため?

賃貸物件の住民にとって、更新料は軽視できない金銭的な負担になります。私の場合、2年に1回、家賃1か月分と火災保険の更新料を支払う必要があります。冷静に考えてみると、どういう根拠で更新料を払わなければならないのか疑問に思ってしまうことがあります。

住民が契約を更新せずに退去したとき、すぐに次の住民が決まらなければ空室の期間は家賃収入がなくなってしまいます。もし元の住民が契約を更新すれば、継続して家賃収入を得られるし契約更新にともなうコストもかかりません。

また、次の住民に引き渡すにあたって、契約にともなう事務コストや部屋のクリーニングなどの費用がかかります。クリーニングに関しては、クリーニングが必要になる原因が住民の故意や過失によるものではなく、通常の経年劣化によるものであれば管理側の負担になります。そう考えると、住民側が更新料を払うのではなく、むしろ更新した礼金をもらってもいいんじゃないかと思えてしまいます。

日本における更新料の慣習は地域によって異なるようです。関東や京都では更新料がある物件が多く、大阪や名古屋では更新料がない物件が多いとのことです。ちなみに、関東では更新料は家賃の1か月分が相場ですが、京都では家賃の2~3か月分くらいが相場です。

更新料を請求する根拠として、定期的に契約条件や支払い能力の確認をする必要があると言われれば、納得できないわけではありません。ただ、更新料が家賃1か月分の料金というのは適正なのでしょうか。私が普段使っているクリーニング店では、1年ごとに更新料200円を払う必要があります。顧客リストの更新や、新しい会員カードの発行などの実費を考えれば、200円の更新料は妥当なところだと思えます。

一方で、賃貸物件の更新に伴う実費はどれくらいのものでしょうか。顧客リストの更新やそれにともなう事務手続きのコストが、家賃1か月分ほどかかるとは思えません。家賃3万円の都内であれば格安の物件と、家賃数十万円の高額物件で、更新にともなう費用はそれぞれの家賃ほどの差異はないはずです。それを考えるとますます更新料の相場というものが妥当なのか疑問が深まります。

更新の時期が近づくたびに、上に書いたようなことを考えてモヤモヤしていました。そんなとき、更新料に関するある判例を読みました。その判例によると、更新料は契約を継続するための対価の他に、家賃の補充という性質があるという解釈が示されています。

例えば、家賃12万円で2年に1回、家賃1か月分の更新料がかかるというケースについて考えています。この場合、本来の家賃相場は12万5千円と考えてみてください。それを家賃12万円に下げて、その代わりに5千円×24か月分=12万円(家賃1か月分)を2年に1回請求するというわけです。

このように解釈すると、更新料という制度が住民側にもメリットがるものに見えてきます。2年に1回家賃1か月分の更新料を払うことによって、月々に支払う家賃が約4%ほど下がるということです。

そういうメリットはあるとされるものの、庶民にとっては2年に1回まとまったお金が出ていくのは負担です。契約更新というのが純粋な法律行為であり何も形に残るものがないことが、より負担感を大きく感じさせているのではないでしょうか。契約更新で得られるものは「引き続き住み続けられる権利」であり、何か形に残るものではありません。

契約更新したら、カタログの中から好きなグッズを選べるようにしたらどうでしょうか。そうすれば、更新の対価として何らかの物が手元に残るので、気持ちとしてはだいぶ変わってくると思います。どこかの不動産会社がやってくれないもんでしょうか。

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