名前で呼ぶか役職で呼ぶか

日本には、目上の人の名前を呼ぶことを避ける文化があります。学校を例にとると、その空間に教師がひとりしかいない場合、名前を呼ばずに単に「先生」と呼ぶ人が多いでしょう。教師が複数いる場合は、区別がつくように「〇〇先生」と名前+先生で呼びます。英語圏では先生に対しても、だいたいファーストネーム呼び捨てで呼びます。英語の授業で外国人教師が来たときに、「〇〇先生」ではなくファーストネームで呼んだときはなんとなく気恥ずかしかったものです。

仕事においても、部下が上司を呼ぶときは「課長、部長、社長」など役職名を言うだけで成立します。部長は社長のことを「社長」と呼びますが、社長は部長を「部長」と呼ばずに名前で呼ぶことが多いのではないでしょうか。ただし、現代では上司であっても役職名で呼ばずに名前+さん付けで呼ぶ会社も増えています。

私は上司を役職で呼ぶ会社、さん付けで呼ぶ会社、両方経験しています。役職で呼ぶ会社はトップダウンで規律を重んじる雰囲気、さん付けで呼ぶ会社は上司も部下も関係なく自由に意見を言える雰囲気でした。さん付けの会社でも、さすがに社長だけは「社長」と呼んでいたのですが、社長に対しても「〇〇さん」とさん付けで呼ぶ社員は少なくありませんでした。

英語圏、特にアメリカでは上司であってもファーストネーム呼び捨てで呼ぶのが一般的のようです。平社員が社長をファーストネーム呼び捨てで呼ぶというのは、日本文化に染まっている人からすると抵抗があるかもしれません。私がかつて在籍していたさん付けの会社では、上司も部下もお互いさん付けで呼んでいましたが、例外がありました。その会社では多くの外国人が働いていて、彼らを呼ぶときはファーストネーム呼び捨てでした。ただし、中国・韓国出身の社員については名字+さん付けです。誰かがルールとして決めたわけではないのですが、自然にそうなっていたのは興味深いですね。

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