クローズドクエチョンには端的に答えよう

「はい」か「いいえ」で答えられる質問をクローズドクエチョンといいます。クローズドクエチョンで質問されれば、「はい」か「いいえ」のみを答えればいいのですが、私たちはそれだけでなく様々な言葉を付けたしてしまいがちです。また、「はい」か「いいえ」という答えをすぐに言わずに求められていない説明を延々としゃべり続ける人もいます。

「頼んでおいた資料は取引先に送ってもらえましたか」と質問があれば、「はい。送りました」または「いいえ、まだ送っていません」のどちらかが答えになります。しかし、まだ送っていない人が、YES/NOを答えず、叱責や非難を避けるために長々と説明を加えることがあります。「その資料なんですが、昨日仕上げようと思って作業をしていたんです。ところが突発的なトラブルが発生して、そちらの対応にかかりきりになってしまい、気付いたら終電の時間で・・・トラブルはなんとか収まったんですが、今日はその後処理やらなんやらで資料作成の時間が全然取れなくて・・・」

これはあまりよくない対応例です。送っていないのであれば「いいえ、まだ送っていません」とだけ答えるべきです。送っていない理由を問われれば、そこでトラブルの話をすればいいのです。聞いた人は「送っているかどうか」だけがわかればいいのかもしれません。まだ送っていないのであれば、送るときに別の資料もあわせて送ってほしいと頼みたいのかもしれません。そんなときに尋ねるつもりもない「送れなかった理由」を長々と説明されたら聞いた方はイライラしてしまいます。

あなたは車の販売員で、商談中だとします。一通り提案が終わって、顧客は資料をめくりながら思案しています。少しの沈黙の後、顧客が口を開きます。「ローンにすると月額25,000円なんですよね」ここであなたは「やはり金額に懸念があるのか?」と思うかもしれません。しかし、「25,000円だとちょっと高いですかね?ただこの車種でこの機能ですとギリギリのお値段なんですが」とか「もし25,000円が高いということでしたら上司と相談してもう少しお値引きも可能ですが」などと言ってはいけません。顧客の質問はクローズドクエチョンです。提案している金額に間違いなければ、「はい。おっしゃる通りです」とだけ答えればいいのです。

必要な説明が終わった後で出てくる顧客の質問は、単なる確認であることが多いのです。その確認が終われば、顧客は自ら結論を出すでしょう。単なる確認なのに、勝手に気をまわして余計な説明や提案をすると、せっかく顧客が自分の意思で決めようとしているところを邪魔することになります。販売員としては少し怖いかもしれませんが、クローズドクエスチョンに対してはYES/NOと最低限の補足だけ答えましょう。そして、顧客の質問が尽きたら「では、どうなさいますか」と結論を促します。

次に、クローズドクエチョンをする側に関する話をします。「形はクローズドクエチョンだけど実質はそうじゃない」という質問はしないようにしましょう。例えば、残り1週間の時点で目標に対して50%しか進んでいない部下がいるとします。よほどの軌跡が起こらない限りここから月末までに100%達成するのは無理だというのは上司も本人もわかっています。そんなときに、上司が「今月達成できるのか?」というのは実質はクローズドクエチョンではありません。部下がどう答えようと、上司は部下に対して非難・叱責をするでしょう。こういったやり取りが日常的になると、相手はクローズドクエチョンに端的に答えなくなります。クローズドクエチョンに端的に答える習慣を根付かせるには、質問する方も配慮が必要になるのです。

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