自分を客観視してパフォーマンスを向上させる

「岡目八目」という言葉があります。碁をわきから見ている人は、実際の対局者よりも八目も先を見通すことができるという意味で、転じて当事者よりも第三者の方が冷静に正しく判断できるということを表します。他人のプレゼンテーションを聞いていると、「この進め方はよくないな」とか「こういうふうにやればもっと効果的なのに」などと思ってしまうことがあるでしょう。他人のアラや改善点はよく見えるものですが、自分がやるとなったときに理想通りにできるかどうかは別問題です。いざ自分が当事者になったときには、自分を客観視することでパフォーマンスを上げられるかもしれません。
ミシガン大学で、被験者にストレスや不安を与える実験がおこなわれました。被験者は、審判の前でスピーチをするのですが、準備時間は5分しか与えられません。また、メモを見て話すことも禁止されていました。被験者は2つのグループに分けられました。

【グループ1】
スピーチの前に「私は大丈夫だ」などと、一人称を使って自分を落ち着かせる言葉を言うように指示された。

【グループ2】
スピーチの前に「ケビン、リラックスして」などと、自分の名前を使って第三者に語り掛けるような言葉を言うように指示された。

実験の結果、審判はグループ2の方が自信をもって優れたスピーチをしていると判断しました。また、被験者においてもグループ2の方がスピーチ中に感じた羞恥心やスピーチ後の後悔の度合いが低くなりました。被験者は、心の中で自分自身と距離を取ることによって、人工的に「岡目八目」の状態を作り上げたのではないでしょうか。
仕事やプライベートで行き詰ったときに、「自分はどうやったらこの状況を打開できるんだ」と思わずに、「〇〇(自分の名前)はどうやったらこの状況を打開できるのだろうか」と自分を客観視して考えると、解決のヒントが見つかるかもしれません。

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