正直な組織作り

人生においても仕事においても、正直であることは重要です。「人に強くなる極意」(佐藤優)によると、学校で秀才だった人間は些細な嘘をつくことがあるようです。そうした秀才にファックスを送るように指示したが、まだ送られていない。そこで「ファックスはもう送ったか」と聞いて「すみません、忘れていました。すぐ送ります」と答えられるのは全体の3分の1だそうです。残りの3分の2は「送りました」と嘘をついて、後でこっそりファックスを送る。些細な嘘ですが、こうしたことをやっているうちに感覚が麻痺してきます。その場を凌ぐために平気で噓をつけるようになってしまうのです。いずれは嘘がばれますし、ばれたときに周囲の信頼を失ってしまいます。
私も似たような経験があります。口うるさい上司の下で働いていたときは、とにかく怒られないことを第一に考えて仕事をしていました。ミスをしたときに、本来はすぐに上司に報告すべきなのですが、当時は「こっそりミスをリカバリーして上司に報告しなくてもいいようにするにはどうすればいいか」ということを0.01秒で考え始めていました。頭をフル回転させて「これは自分だけで処理できる」と判断すればそうしていました。「どう頑張っても上司に知られずに処理することは不可能だ」と判断したときだけ、上司に報告をしていました。しかし、そのようなことを考えている時間の分だけ上司が事態を知ることが遅れますから、明らかに間違った行動です。もちろん、報告せずにこっそり処理するのもNGで、より事態が悪化するリスクがあります。
今度は上司の立場で考えてみましょう。部下が正直であるようにするために何をすればいいでしょうか。部下がミスやポカをしたときに、それ自体を責めないことです。「状況はわかった。ではどうやってリカバリーするか考えよう」と言って、一緒に解決策を考えましょう。そして、嘘をついたり故意に報告を上げなかったら、そのことを叱りましょう。そうやって、「ミスは責めないがミスを報告しないことは責める」という方針を浸透させましょう。

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