あなたにとって気が進まない作業はなんでしょうか。経費の申請、興味がない分野の勉強、迷惑をかけた先へのわび状作成・・・などなど、気が進まないけどやらなければいけない作業ってありますよね。そういった厄介ごとを片付けるときに、少しずつ休憩を取りながらやるのがよいのか、それとも一気にやってしまうのがよいのでしょうか。
レイフ・ネルソンとトム・メイビスはこの疑問に答えるためにある実験を行いました。この実験で、被験者は3つのグループに分かれて、それぞれ掃除機の騒音を聞かされました。
グループ1 騒音を5秒聞かされる
グループ2 騒音を40秒聞かされる
グループ3 騒音を40秒、その後数秒無音、再び騒音を5秒間聞かされる
それぞれの被験者が最後の5秒間についてどれくらい不快に感じたか、数値で表してもらいました。その結果、意外なことに、騒音を聞いていた時間が最も短かったグループ1の不快度が一番高かったのです。グループ2とグループ3の被験者は、40秒間騒音を聞き続けた結果、騒音に慣れてしまったと考えられます。そのため、グループ1ほど不快度が高くなかったのです。
グループ2とグループ3との比較では、グループ3の方が不快度が高いという結果になりました。グループ3では40秒間騒音を聞いて慣れていたのに数秒の中断をはさむことによって、慣れが消えてしまったのでしょう。
こういうことって実生活でもありますよね。家で誰かが掃除機を使っているとき、始めは「うるさいな」と思うかもしれません。しかし、掃除機の音を長時間聞き続けているといつの間にか気にならなくなります。ここでいったん掃除機が止まり、静寂が戻ってきます。そしてお掃除再開。再開後は、騒音への慣れが薄まってまた不快に思うでしょう。
この実験結果を参考にすると、冒頭の質問の答えは「気が進まない作業は休憩など入れずに一気に終わらせるのがよい」ということになります。気が進まない作業も、やり続けていれば慣れてきます。しかし、休憩などで中断すると慣れがリセットされて、再びエンジンをかけるのに時間がかかってしまうのです。